「質問力」の正体
ビジネスにおいて「質問力」はとてつもなく重要な能力だ。
これがない奴は質の高いアウトプットができない。
営業は顧客に対して適切な商品の提案ができないし、開発陣は潜在ニーズにリーチした商品が作れない。マネジャーは部下の課題も把握できないし、人事はより優秀な人材を採用できない。
質問力だけがあれば解決するわけでもないが、質問力がないと始まらない。
質問力のない奴はまず質問ができないので、自分の話ばかりする。営業では自分が売る商品がいかに素晴らしいかをダラダラと話し、エンジニアは自分がいかに優れたものを開発したかを自慢し、マネジャーは自分の過去の武勇伝と自分がいかに偉いかを一方的に伝え、人事は採用面接で自社がいかに素晴らしい会社かをうそぶく。
そして、質問をし始めたら、横の質問ばかりをする。年齢は?出身地は?趣味は?将来の夢は?最近読んだ本は?好きなスポーツは?好きな食べ物は?休日は何してるの?恋人はいるの?最近気になったニュースは?インスタやってる?まぁ、こんな感じの質問だ。
質問にストーリーがない。脈絡がない。それを聞いてどうすんの?って質問ばかりを延々とダラダラとし続ける。
では、良い質問とはなにか?
「質問力」の正体とはなにか?
質問力の正体とは「仮説力」だ。
仮説を立てて質問をすると、質問にストーリーが生まれる。縦に深く掘っていく質問になる。
この質問ができると営業は顧客が本当に望んでいる商品を売れるし、開発陣は顧客たちが気づいていない潜在ニーズに訴求できる革新的な商品が作れるし、マネジャーは全体最適化ができるし、人事は最高にマッチした人材を採用できる。
営業やってて、仮説も立てずに商談に行く馬鹿がいるらしいが、そんな商談はやるだけ無駄だ。家帰って寝た方が時間の有効活用になる。
仮説とはゴール設定をすれば必ず生まれてくるものなので、仮説を立ててない奴はそもそもまずゴール設定ができていない。
立てた仮説が甘い奴も多い。これは予備知識が無さすぎるので、仮説を深く掘り下げて考えることができないからだ。知識や言葉が少ないせいで因数分解の粒度が細かくならない。
まったく知識や言葉を持ち合わせていない事象に関しては、好奇心や興味関心がモノを言う。まぁ、好奇心や興味関心がある人間は知識や言葉が自然と豊富にはなるので、まったく知らない分野の話でも瞬時に仮説を立てて質問ができるとも言えるが。
質問力が高い人は人生も楽しく暇つぶしできるので、ぜひ鍛えるべし。