ニーズもウォンツもない商品サービスを広めるならハゲの真似をしろ
孫正義というハゲがいる。
素晴らしい経営者であり、最高のビジネスマンだ。
彼はその時にニーズもウォンツもない商品サービスだが、将来的には必ずニーズもウォンツも高まる商品サービスを圧倒的スピードで広める術に非常に長けている。
Yahoo!BBを広めた時も、iPhoneを広めた時も、PayPayを広めた時も、多分それ以外もそうだろうが、必ずその術を使っている。
そもそもニーズもウォンツも無いとはどういうことか。
ニーズが無い。つまり、別に無くてもいいものだ。贅沢品とかはニーズの低いものになる。別に鼻セレブじゃなくても普通のティッシュで必要は満たされるからだ。
では、ウォンツが無いとはどういうことか。今度は逆に生活必需品なんかはウォンツが低いものになる。「トイレットペーパーほっしぃーなぁー!」ってなった事がある人はいないはず。まぁ、運悪くトイレで用を足した後にトイレットペーパーが無かった時はそうなったかもしれないが。そういったものではなく、高級車やブランド品、高級レストランでの食事券とか、別になくても生きていけるけれども欲しくなるものはウォンツが高いものだ。
例えばPayPay。こんなものなくても普段の生活には何ら困らない。これまで普通に生活できていたのだから。なので、PayPayを生み出した時点ではニーズもウォンツも極限に低い状態なわけだ。iPhoneなんかもそうだろう。別になくたって困らなかいわけだ。実際にiPhoneが日本で発売された当時、私は販売する側の人間だったのだが、本当に苦戦した。「うーん。別に今はいいかな」みたいなことを言われまくるのだ。今、そんなことを言う人は皆無に近いだろう。だが、新しいものが生まれた時は必ず「別に今は無くていい」が課題として生まれる。
孫正義はこの課題を乗り越えていくのが非常に上手い。
何をするかというと、タダで配るのだ。
「とりあえず使ってみてよ!タダだから!」
これである。
人はリスクを負うのを嫌う。なによりも失敗をしたくない。自分が無能だと思われたくないし、自覚もしたくないからだ。
それがタダなら、仮にその製品がクソでも痛みがない。失敗が失敗にならないわけだ(まぁ、もとろんチャーンが起きないように色々と仕組みがあるわけだが)。なので、まぁクソ商品でも今後修正されて良くなるなら折角導入したんだし、タダだし、使い続けてやるかってなる。
これが無料でなくて、ニーズもなくて、ウォンツもなくて、さらに決して全てにおいてクソじゃなくても何か1つでもトラブルがあったらどうだろうか?
瞬く間に解約されてしまうのだ。
そういったことがでっきる限り起きないようにデザインされたビジネスは本当に素晴らしい。
孫正義、伊達にハゲていないな。