机上ですら達成しない目標なんて意味はない
目標設定というものがある。
社会人であれば良く出会すあれだ。
営業部であれば特にだが、売上などの数値目標で語らないといけない。
前年比の110%だとか、130%だとか、まぁそういうやつだ。
問題は前年比110%なら110%で、それをどうやって達成するかだ。
KGIが前年比110%。
その次のKPIを設定しないといけない。
このKPIは、設定したKPIが達成すればKGIの前年比110%が達成するものでなくてはならない。
これを理解していない奴がいたりするので、本当にビビったりする。
例えば、働いているのがチョコレート菓子店だとする。
販売しているチョコレートが100アイテムあるとしよう。これは去年と変わらない。
目標は前年比110%だ。
色んな指標があるのだが、ある人は「全アイテムの在庫数が常に1以上あるようにすること」をKPIにしようと言い出した。
売り切れがあれば機会損失になるわけだから、これはなるほど確かにと思うかもしれない。
ただ、去年は在庫切れ率が平均して10%だった。
さて、本当に在庫切れを0%にして、目標の110%を達成できるのだろうか?
これは当然「わからない」わけだが、おそらくできないだろう。
なぜか?
当たり前だが、在庫を潤沢にしていても、客が来なければ買われない。在庫を潤沢にしていても、その商品に魅力がなければ買われない。などなど、在庫切れだけでは解決できない問題が多々あるからだ。
これで、昨年の在庫切れ率が50%とかであれば、在庫をしっかりと用意することで売上が上がることは予想されるが、そうではない。
きっと在庫切れ率がボトルネックではないのだ。
さらに、在庫切れ率が1%改善されたら、いくらの売上につながるのかが計算できない。こういった数字をKPIにすることも非常に愚かだ。
そのKPIを達成してもKGIが達成できるかどうかがわからないからだ。前提条件を無視しているのだ。
KPIを達成するためのKDI、つまりはTODOレベルであればそういったものを設定するのは全然OKだが、それはKPIにはならないので、勘違いしてはならない。
目標設定をするなら、必ず机上の計算で達成するものでないと、絶対に現実には達成しない。
そう思って目標設定はおこなおう。