手詰まりを起こさない。
これは人生でとても大切な考え方だと思う。
生物の生存を賭けた戦いでも、手詰まりを起こすと絶滅してしまう。環境の変化に対応できなくなれば生き残れない。人間(ホモサピエンス)は上手く環境の変化に対応できたので、ここまで数を増やして生き残ってこれた。
絶滅してしまった数多くの動物や虫や魚や植物は、餌がなくなったり、気温の変化だったり、過剰に狩られてしまってこの世から消えていった。
ビジネスの闘いも同じだ。手詰まりをいかに起こさないかが重要になってくる。
個人の人生においてもそうだろう。
どうやって手詰まりを防ぐのか?
それは生物の生存戦略のパターンから学べるものがある。
生物が進化したのか、はたまた創造されたのかはわからないが、生物の種ごとには変化のパターンがある。
例えば、アリに羽がつけば蜂になる。鹿の首を長くすればキリンになる。トカゲから足が無くなれば蛇になる。
こういった変化のパターンはそれほど多くはなく、9つに分類できると「進化思考」(太刀川 英輔 著)で書かれている。
それは「変量・擬態・欠失・増殖・転移・交換・分離・逆転・融合」の9つだ。
アイデアをひねり出す際に用いられることで有名なブレーンストーミングの考案者オズボーン氏のチェックリストでも9つある。
こちらは「転用・応用・変更・拡大・縮小・代用・置換・逆転・結合」の9つだ。
このそれぞれの9つのパターンは非常に使いやすいものだけど、しっかりと思考トレーニングをしておかないと、なかなかパッといいアイデアが思いつくわけではない。
孫正義は1日に1個の発明をすることを日課にしていたことで有名だが、そういった思考トレーニングを積み重ねておくことが、手詰まりを起こさない方法なのだろう。
なかなかそういった思考トレーニングをする機会や、やり始めるきっかけに巡り会えないままに大人になってしまって、大人になってからも出会えないままに40歳、50歳、60歳と老いていく人が大半。
10代でそういった出会いができるかがとてつもなく人生で大事なことだとオッサンになってから思う。